カイロスファーマ株式会社は、環状ホスファチジン酸(cPA)およびその誘導体を用いた新規鎮痛剤の研究開発を主要事業としていました。同社は、お茶の水女子大学の室伏教授が発見した生体中のcPAがモルヒネに匹敵する強力な鎮痛作用を持つという知見に基づき、既存の鎮痛薬に見られる副作用(麻薬系鎮痛薬の依存性や呼吸抑制、非ステロイド系抗炎症薬の消化管障害など)が少ない、安全かつ効果的な薬剤の開発を目指していました。特に、高い鎮痛効果を示す誘導体である2-カルバ-cPA(2ccPA)に焦点を当て、神経因性疼痛、中でもがん性疼痛を主な対象疾病としていました。将来的には、糖尿病性疼痛、変形性関節症、繊維筋痛症など、痛みに関連する広範な疾病領域への適用も視野に入れていました。 同社の研究開発では、麻酔ラットを用いた電気刺激テスト、急性持続性疼痛モデルであるホルマリンテスト、神経因性疼痛モデルである坐骨神経結紮試験などを通じて、2ccPAがモルヒネやガバペンチンと同等またはそれ以上の鎮痛効果を持つことを確認し、経口投与での有効性も示していました。大学との連携を強固に保ちつつ、鎮痛メカニズムの科学的解明、原薬の合成法確立、そして前臨床・臨床試験のための原薬製造委託、製薬会社へのライセンス供与や共同開発を通じて、臨床試験(第1相)以降の開発を推進するビジネスモデルを描いていました。これにより、痛みに苦しむ患者のQOL向上、社会の医療負担軽減、労働生産性損失の抑制といった社会的課題の解決に貢献することを目指していました。 しかしながら、2024年12月1日付けの発表によると、環状ホスファチジン酸(cPA)が有する鎮痛効果に新薬としての可能性を見出し、鎮痛薬開発に取り組んできたものの、期待したほどの成果が得られず、医薬品開発の継続は困難であると判断し、同年秋をもって当該開発を断念したことを公表しました。今後は医薬品分野の関連事業に引き続き携わっていく方針です。
従業員数(被保険者)
2人 · 2026年5月
29期分(2023/12〜2026/05)
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