【消費者庁】電話勧誘販売業者【 株式会社ディプセル及び株式会社ウィリング 】に対する行政処分について
News Release 令和7年1月23日 特定商取引法違反の電話勧誘販売業者2社に対する業務停止 命令(3か月)及び指示並びに当該事業者の代表取締役2名に 対する業務禁止命令(3か月)について 〇 消費者庁は、滞留在庫を詰め合わせたアソートボックスと称する商品の販 売並びに当該商品の販売を行う仕入れサイトと称する会員制ウェブサイトの 利用及びフリーマーケットサイトにおける販売サポートに係る役務の提供を 行う電話勧誘販売業者である株式会社ディプセル(本店所在地:大阪市中央 区)(以下「ディプセル」といいます。)及び株式会社ウィリング(本店所在 地:大阪市淀川区)(以下「ウィリング」といいます。)(注)に対し、令和 7年1月22日、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下 「特定商取引法」といいます。)第23条第1項の規定に基づき、令和7年 1月23日から令和7年4月22日までの3か月間、電話勧誘販売に関する 業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じました。 (注)同名の別法人と間違えないよう本店所在地なども確認してください。 〇 あわせて、消費者庁は、ディプセル及びウィリングに対し、特定商取引法 第22条第1項の規定に基づき、再発防止策を講ずるとともに、コンプライ アンス体制を構築することなどを指示しました。 ○ また、消費者庁は、ディプセルの代表取締役である中西啓(なかにし ひ ろむ)及びウィリングの代表取締役である粟井義道(あわい よしみち)に 対し、特定商取引法第23条の2第1項の規定に基づき、令和7年1月23 日から令和7年4月22日までの3か月間、ディプセル及びウィリングに対 して前記業務停止命令により業務の停止を命ずる範囲の業務を新たに開始す ること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含みま す。)の禁止を命じました。 1 処分対象事業者 (1)株式会社ディプセル ア 名 称:株式会社ディプセル (法人番号:2120001228527) 1 イ 本店所在地:大阪市中央区伏見町4-4-1日生伏見町ビル本館2階 (注1) ウ 代 表 者:代表取締役 中西啓 エ 設 立:令和2年4月7日 オ 資 本 金:50万円 カ 取 引 類型 :電話勧誘販売 キ 取扱商品及び役務:滞留在庫を詰め合わせたアソートボックスと称す る商品並びに当該商品の販売を行う仕入れサイト と称する会員制ウェブサイトの利用及びフリー マーケットサイトにおける販売サポートに係る役 務 (注1)本店所在地について、現在は退去している可能性があります。 (2)株式会社ウィリング ア 名 称:株式会社ウィリング(注2) (法人番号:5122001024242) イ 本店所在地:大阪市淀川区西中島三丁目9番13号 ウ 代 表 者:代表取締役 粟井義道 エ 設 立:平成22年12月1日 オ 資 本 金:800万円 カ 取 引 類型 :電話勧誘販売 キ 取扱商品及び役務:滞留在庫を詰め合わせたアソートボックスと称す る商品並びに当該商品の販売を行う仕入れサイト と称する会員制ウェブサイトの利用及びフリー マーケットサイトにおける販売サポートに係る役 務 (注2)同名の別法人と間違えないよう本店所在地なども確認してください。 2 特定商取引法に違反する行為 (1)氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の名称 の不明示)(特定商取引法第16条) (2)書面の交付義務に違反する行為(不交付)(特定商取引法第19条第1項) (3)役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為(特定 商取引法第21条第1項) 3 消費者庁がした各行政処分の詳細は、以下の各別紙のとおりです。 2 別紙1:ディプセルに対する行政処分の概要 別紙2:ウィリングに対する行政処分の概要 別紙3:中西啓に対する行政処分の概要 別紙4:粟井義道に対する行政処分の概要 3 【本件に関するお問合せ】 本件に関するお問合せにつきましては、消費者庁から権限委任を受けて消 費者庁と共に特定商取引法を担当している経済産業局の消費者相談室で承 ります。お近くの経済産業局まで御連絡ください。 なお、本件に係る消費者と事業者間の個別トラブルにつきましては、お話 を伺った上で、他機関の紹介などのアドバイスは行いますが、あっせん・仲 介を行うことはできませんので、あらかじめ御了承ください。 北海道経済産業局消費者相談室 011-709-1785 東北経済産業局消費者相談室 022-261-3011 関東経済産業局消費者相談室 048-601-1239 中部経済産業局消費者相談室 052-951-2836 近畿経済産業局消費者相談室 06-6966-6028 中国経済産業局消費者相談室 082-224-5673 四国経済産業局消費者相談室 087-811-8527 九州経済産業局消費者相談室 092-482-5458 沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室 098-862-4373 本件に係る消費者と事業者間の個別トラブルについて、相談・あっせんを 要望される場合には、以下の消費者ホットラインを御利用ください。 ○ 消費者ホットライン(全国統一番号) 188(局番なし) 身近な消費生活相談窓口を御案内します。 ※一部のIP電話、プリペイド式携帯電話からは御利用いただけません。 ○ 最寄りの消費生活センターを検索する。 https://www.kokusen.go.jp/map/index.html 4 (別紙1) 株式会社ディプセルに対する行政処分の概要 1 事業概要 株式会社ディプセル(以下「ディプセル」という。)は、株式会社ウィリン グ(以下「ウィリング」という。)と連携共同して、画像投稿アプリのIns tagram(以下「Instagram」という。)で、「お家での簡単なお 仕事」などと投稿をして、当該投稿に興味を持ち、投稿内に案内のある、メッ セージアプリのLINE(以下「LINE」という。)のIDを登録した相手 方に対し、LINEのメッセージ機能で通話リクエストを送信して電話をか け、その電話において、滞留在庫を詰め合わせたアソートボックスと称する商 品(以下「本件商品」という。)の売買契約(以下「本件売買契約」という。) 並びに本件商品の販売を行う仕入れサイトと称する会員制ウェブサイトの利 用及びフリーマーケットサイトにおける販売サポートに係る役務(以下「本件 役務」という。)を有償で提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。) の締結について勧誘を行い、情報処理の用に供する機器により本件売買契約及 び本件役務提供契約を締結し、本件商品の販売及び本件役務の提供をしている ことから、このようなディプセルがウィリングと連携共同して行う本件商品の 販売及び本件役務の提供は、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57 号。以下「特定商取引法」という。)第2条第3項に規定する電話勧誘販売(以 下「電話勧誘販売」という。)に該当する。 2 処分の内容 (1)業務停止命令 ディプセルは、令和7年1月23日から令和7年4月22日までの間、 電話勧誘販売に関する業務のうち、以下のアからウまでの事項を停止する こと。 ア ディプセルが行う電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約の 締結について勧誘すること。 イ ディプセルが行う電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約の 申込みを受けること。 ウ ディプセルが行う電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約を 締結すること。 (2)指示 5 ア ディプセルは、ウィリングと連携共同して、特定商取引法第16条に 規定する氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業 者の名称の不明示)、特定商取引法第19条第1項に規定する書面の交付 義務に違反する行為(不交付)及び特定商取引法第21条第1項の規定 により禁止される役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを 告げる行為をしていた。かかる行為は、特定商取引法に違反するもので あることから、ディプセルは、当該行為の発生原因について、調査分析 の上検証し、再発防止策を講ずるとともに、コンプライアンス体制を構 築し、これをディプセルの役員及び従業員に、前記(1)の業務停止命 令に係る業務を再開するまでに周知徹底すること。 イ ディプセルは、電話勧誘販売により、本件売買契約及び本件役務提供 契約を締結しているところ、令和5年3月1日から令和7年1月22日 までの間にディプセルとの間で本件役務提供契約を締結した全ての相手 方に対し、以下の(ア)から(ウ)までの事項を、消費者庁のウェブサ イト(https://www.caa.go.jp/)に掲載される、 ディプセルに対して前記(1)の業務停止命令及び本指示をした旨を公 表する資料を添付して、令和7年2月25日までに書面により通知し、 同日までにその通知結果について消費者庁長官宛てに書面又は電磁的方 法(通知したことを証明するに足りる証票及び通知書面を添付するこ と。)により報告すること。 なお、令和7年2月5日までに、契約の相手方に発送する予定の通知 書面の記載内容及び同封書類一式をあらかじめ消費者庁長官宛てに書面 又は電磁的方法により報告し承認を得ること。 (ア)前記(1)の業務停止命令の内容 (イ)本指示の内容 (ウ)ディプセルは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、 ウィリングと連携共同して、電話勧誘販売に係る本件役務提供契約の 解除を妨げるため、実際には、本件役務の提供が電話勧誘販売に該当 し、本件役務提供契約の内容を明らかにする書面を交付していない消 費者から本件役務提供契約を解約したい旨の申出があったとき、本件 役務提供契約は特定商取引法第24条第1項の規定に基づく解除(以 下「クーリング・オフ」という。)をすることができるものであるにも かかわらず、消費者等に対し、「事業主として見ているので、クーリン グ・オフなどはない」、「違約金なしでのご解約は電子メールにて秘密 保持契約書にご署名頂けましたらご対応いたします」、「既払い金は一 切ご返金いたしません」などと、あたかも、本件役務提供契約はクー リング・オフをすることができない、違約金が生じないよう解約する ためには別の契約の締結が必要である、また、既に支払った金銭につ 6 いては返還されないかのように告げたこと。 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第22条第1項及び第23条第1項 4 処分の原因となる事実 ディプセルは、以下のとおり、ウィリングと連携共同して、特定商取引法 に違反する行為をしており、消費者庁は、電話勧誘販売に係る取引の公正並 びに購入者及び役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがある と認定した。 (1)氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の名称 の不明示)(特定商取引法第16条) ディプセルは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、ウィ リングと連携共同して電話勧誘販売をしようとするとき、その勧誘に先 立って、その相手方に対し、「物販を始めて全国のママさんと繋がって楽し みながらお仕事しています」、「ここの物販は子供と家に居ながらできるし、 物販を通じてママ友など自分のコミュニティが広がってとにかく楽しい」 などと告げるのみで、電話勧誘販売に係る販売業者及び役務提供事業者で あるディプセル及びウィリングの名称を明らかにしていなかった。 (2)書面の交付義務に違反する行為(不交付)(特定商取引法第19条第1項) ディプセルは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、ウィ リングと連携共同して、特定商取引法第2条第3項に規定する電話勧誘行 為により、同項に規定する電話勧誘顧客と本件売買契約及び本件役務提供 契約を情報処理の用に供する機器により締結したとき、遅滞なく、その契 約の内容を明らかにする書面を購入者及び役務の提供を受ける者に交付し ていない。 (3)役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為(特定 商取引法第21条第1項) ディプセルは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、ウィ リングと連携共同して、電話勧誘販売に係る本件役務提供契約の解除を妨 げるため、実際には、本件役務の提供が電話勧誘販売に該当し、本件役務 提供契約の内容を明らかにする書面を交付していない消費者から本件役務 提供契約を解約したい旨の申出があったとき、本件役務提供契約はクーリ ング・オフをすることができるものであるにもかかわらず、消費者等に対 7 し、「事業主として見ているので、クーリング・オフなどはない」、「違約金 なしでのご解約は電子メールにて秘密保持契約書にご署名頂けましたらご 対応いたします」、「既払い金は一切ご返金いたしません」などと、あたか も、本件役務提供契約はクーリング・オフをすることができない、違約金 が生じないよう解約するためには別の契約の締結が必要である、また、既 に支払った金銭については返還されないかのように告げた。 5 事例 【事例1】(氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の 名称の不明示)、書面の交付義務に違反する行為(不交付)、役務提供 契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為) 令和5年3月から同年4月までの間、ディプセルの会員Zは、Instag ramで、「お家での簡単なお仕事」などと投稿をして、当該投稿に興味を持 ち、投稿内に案内のあるLINEのIDを登録した消費者Aに対し、LINE のメッセージ機能により、通話リクエストを送信して電話をかけ、「ほかで物 販をやっていた人からはもっとお金がかかっていたと聞いているけど、ここは 違う」などと告げ、本件売買契約及び本件役務提供契約の締結について勧誘を したが、その勧誘に先立って、「ここの物販は子供と家に居ながらできるし、 物販を通じてママ友など自分のコミュニティが広がってとにかく楽しい」など と告げるのみで、電話勧誘販売に係る販売業者及び役務提供事業者であるディ プセル及びウィリングの名称を告げなかった。 消費者Aは、Zによる勧誘を受け、規約等にチェックするなどして、情報処 理の用に供する機器により、本件売買契約及び本件役務提供契約を締結した が、Zは、「チェックボックスにチェックを入れて次に進んで」などと告げる のみで規約等の内容について説明をしていない上、消費者Aに本件売買契約及 び本件役務提供契約の内容を明らかにする書面を交付しなかった。 実際には、本件役務の提供が電話勧誘販売に該当し、本件役務提供契約は クーリング・オフをすることができるものであるにもかかわらず、ディプセル 及びウィリングは、消費者Aに対して、「ご解約の受付はさせて頂きますが、 お申込の際にご同意いただいておりますように1年以内のご解約は残金のお 支払いが本来でしたら必要となります」、「違約金なしでのご解約は電子メー ルにて秘密保持契約書にご署名頂けましたらご対応いたします」、「違約金な しのご解約は特別対応ですので、当サイトも強制退会となります」、「既払い 金は一切ご返金いたしません」、「以上の点をご了承いただける場合には違約 金なしで対応させて頂きます」などの内容をメールで送信するなどした上、秘 密保持契約書と称して既に支払った金銭の返還を免除する内容等を含む解約 8 合意書に電子署名するよう要求し、あたかも違約金が生じないよう解約するた めには別の契約の締結が必要であるかのように、また、既に支払った金銭につ いては返還されないかのように告げた。 【事例2】(氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の 名称の不明示)、書面の交付義務に違反する行為(不交付)、役務提供 契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為) 令和5年6月から同年7月までの間、ディプセルの会員Yは、Instag ramで、「リサーチなし」、「ライバルなし」などと投稿をして、当該投稿 に興味を持ち、投稿内に案内のあるLINEのIDを登録した消費者Bに対 し、LINEのメッセージ機能により、通話リクエストを送信して電話をかけ、 「物販の仕事は、まず何が売れるかをリサーチして、自分で仕入れる商品を選 ばないといけなくて、このリサーチが大変で時間がかかるんです。でも、今、 私がやってるのは、リサーチをしなくていいんです」などと告げ、本件売買契 約及び本件役務提供契約の締結について勧誘をしたが、その勧誘に先立って、 「○○(特定の市)の○○(Yのこと)です」と自己紹介をし、「物販のお仕 事をしたいと思ったきっかけはなんですか」などと告げるのみで、電話勧誘販 売に係る販売業者及び役務提供事業者であるディプセル及びウィリングの名 称を告げなかった。 消費者Bは、Yによる勧誘を受け、規約等にチェックするなどして、情報処 理の用に供する機器により、本件売買契約及び本件役務提供契約を締結した が、Yは、「チェックして進んでください」などと告げるのみで規約等の内容 について説明をしていない上、消費者Bに本件売買契約及び本件役務提供契約 の内容を明らかにする書面を交付しなかった。 実際には、本件役務の提供が電話勧誘販売に該当し、本件役務提供契約は クーリング・オフをすることができるものであるにもかかわらず、ディプセル 及びウィリングは、消費者B等に対して、「1年以内に解約すると、残りの月 数分の料金を違約金として支払う必要があります」、「事業主として見ている ので、クーリング・オフなどはない」、「秘密保持契約書に署名するのであれ ば、今後の支払いは無しにして解約を認める」などと、秘密保持契約書と称し て既に支払った金銭の返還を免除する内容等を含む解約合意書に電子署名す るよう要求し、あたかもクーリング・オフをすることができないものであるか のように告げた。 【事例3】(氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の 名称の不明示)、書面の交付義務に違反する行為(不交付)、役務提供 9 契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為) 令和5年8月から同年9月までの間、ディプセルの会員Xは、Instag ramで、「○○(特定の地域)限定」、「○○(フリーマーケットサイト名) 物販」などと投稿をして、当該投稿に興味を持ち、投稿内に案内のあるLIN EのIDを登録した消費者Cに対し、LINEのメッセージ機能により、通話 リクエストを送信して電話をかけ、「普通の物販募集だとセミナー代だけで数 十万かかるけど、ここは仕入れサイトを利用する登録料の月額1万1,000 円だけ」、「セミナーもあって、みんなが教えてくれるから楽しく出来るんで す」などと告げ、本件売買契約及び本件役務提供契約の締結について勧誘をし たが、その勧誘に先立って、「物販を始めて全国のママさんと繋がって楽しみ ながらお仕事しています」などと告げるのみで、電話勧誘販売に係る販売業者 及び役務提供事業者であるディプセル及びウィリングの名称を告げなかった。 消費者Cは、Xの勧誘を受け、規約等にチェックするなどして、情報処理の 用に供する機器により、本件売買契約及び本件役務提供契約を締結したが、X は、「送ったURLをタップして次へ進んでください」などと告げるのみで規 約等の内容について説明をしていない上、消費者Cに本件売買契約及び本件役 務提供契約の内容を明らかにする書面を交付しなかった。 実際には、本件役務の提供が電話勧誘販売に該当し、本件役務提供契約は クーリング・オフをすることができるものであるにもかかわらず、ディプセル 及びウィリングは、消費者Cに対して、「違約金なしで解約する場合、秘密保 持契約書に署名頂けたら対応する」、「解約のことやサービスの内容を他言し ないことを約束してもらう」、「既に払った金額は返金しない」などの内容を メールで送信するなどした上、秘密保持契約書と称して既に支払った金銭の返 還を免除する内容等を含む解約合意書に電子署名するよう要求し、あたかも違 約金が生じないよう解約するためには別の契約の締結が必要であるかのよう に、また、既に支払った金銭については返還されないかのように告げた。 10 (別紙2) 株式会社ウィリングに対する行政処分の概要 1 事業概要 株式会社ウィリング(以下「ウィリング」という。)は、株式会社ディプセ ル(以下「ディプセル」という。)と連携共同して、画像投稿アプリのIns tagram(以下「Instagram」という。)で、「お家での簡単なお 仕事」などと投稿をして、当該投稿に興味を持ち、投稿内に案内のある、メッ セージアプリのLINE(以下「LINE」という。)のIDを登録した相手 方に対し、LINEのメッセージ機能で通話リクエストを送信して電話をか け、その電話において、滞留在庫を詰め合わせたアソートボックスと称する商 品(以下「本件商品」という。)の売買契約(以下「本件売買契約」という。) 並びに本件商品の販売を行う仕入れサイトと称する会員制ウェブサイトの利 用及びフリーマーケットサイトにおける販売サポートに係る役務(以下「本件 役務」という。)を有償で提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。) の締結について勧誘を行い、情報処理の用に供する機器により本件売買契約及 び本件役務提供契約を締結し、本件商品の販売及び本件役務の提供をしている ことから、このようなウィリングがディプセルと連携共同して行う本件商品の 販売及び本件役務の提供は、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57 号。以下「特定商取引法」という。)第2条第3項に規定する電話勧誘販売(以 下「電話勧誘販売」という。)に該当する。 2 処分の内容 (1)業務停止命令 ウィリングは、令和7年1月23日から令和7年4月22日までの間、 電話勧誘販売に関する業務のうち、以下のアからウまでの事項を停止する こと。 ア ウィリングが行う電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約の 締結について勧誘すること。 イ ウィリングが行う電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約の 申込みを受けること。 ウ ウィリングが行う電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約を 締結すること。 (2)指示 11 ウィリングは、ディプセルと連携共同して、特定商取引法第16条に規 定する氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の 名称の不明示)、特定商取引法第19条第1項に規定する書面の交付義務に 違反する行為(不交付)及び特定商取引法第21条第1項の規定により禁 止される役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為 をしていた。かかる行為は、特定商取引法に違反するものであることから、 ウィリングは、当該行為の発生原因について、調査分析の上検証し、再発 防止策を講ずるとともに、コンプライアンス体制を構築し、これをウィリ ングの役員及び従業員に、前記(1)の業務停止命令に係る業務を再開す るまでに周知徹底すること。 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第22条第1項及び第23条第1項 4 処分の原因となる事実 ウィリングは、以下のとおり、ディプセルと連携共同して、特定商取引法 に違反する行為をしており、消費者庁は、電話勧誘販売に係る取引の公正並 びに購入者及び役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがある と認定した。 (1)氏名等の明示義務に違反する行為(販売業者及び役務提供事業者の名称 の不明示)(特定商取引法第16条) ウィリングは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、ディ プセルと連携共同して電話勧誘販売をしようとするとき、その勧誘に先 立って、その相手方に対し、「物販を始めて全国のママさんと繋がって楽し みながらお仕事しています」、「ここの物販は子供と家に居ながらできるし、 物販を通じてママ友など自分のコミュニティが広がってとにかく楽しい」 などと告げるのみで、電話勧誘販売に係る販売業者及び役務提供事業者で あるウィリング及びディプセルの名称を明らかにしていなかった。 (2)書面の交付義務に違反する行為(不交付)(特定商取引法第19条第1項) ウィリングは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、ディ プセルと連携共同して、特定商取引法第2条第3項に規定する電話勧誘行 為により、同項に規定する電話勧誘顧客と本件売買契約及び本件役務提供 契約を情報処理の用に供する機器により締結したとき、遅滞なく、その契 約の内容を明らかにする書面を購入者及び役務の提供を受ける者に交付し ていない。 12 (3)役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為(特定 商取引法第21条第1項) ウィリングは、少なくとも令和5年3月から同年9月までの間に、ディ プセルと連携共同して、電話勧誘販売に係る本件役務提供契約の解除を妨 げるため、実際には、本件役務の提供が電話勧誘販売に該当し、本件役務 提供契約の内容を明らかにする書面を交付していない消費者から本件役務 提供契約を解約したい旨の申出があったとき、本件役務提供契約はクーリ ング・オフをすることができるものであるにもかかわらず、消費者等に対 し、「事業主として見ているので、クーリング・オフなどはない」、「違約金 なしでのご解約は電子メールにて秘密保持契約書にご署名頂けましたらご 対応いたします」、「既払い金は一切ご返金いたしません」などと、あたか も、本件役務提供契約はクーリング・オフをすることができない、違約金 が生じないよう解約するためには別の契約の締結が必要である、また、既 に支払った金銭については返還されないかのように告げた。 5 事例 別紙1の5記載のとおり。 13 (別紙3) 中西啓に対する行政処分の概要 1 名宛人 中西 啓 2 処分の内容 中西啓が、令和7年1月23日から令和7年4月22日までの間、以下の (1)から(3)までの事項の業務を新たに開始すること(当該業務を営む 法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)を禁止すること。 (1)特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取引 法」という。)第2条第3項に規定する電話勧誘販売(以下「電話勧誘販売」 という。)に関する売買契約及び役務提供契約の締結について勧誘すること。 (2)電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約の申込みを受けること。 (3)電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約を締結すること。 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第23条の2第1項 4 処分の原因となる事実 (1)別紙1のとおり、株式会社ディプセル(以下「ディプセル」という。)に 対し、特定商取引法第23条第1項の規定に基づき、ディプセルが行う電 話勧誘販売に関する業務の一部を停止すべき旨を命じた。 (2)中西啓は、ディプセルの代表取締役であり、かつ、ディプセルが停止を 命ぜられた業務の遂行に主導的な役割を果たしていた。 14 (別紙4) 粟井義道に対する行政処分の概要 1 名宛人 粟井 義道 2 処分の内容 粟井義道が、令和7年1月23日から令和7年4月22日までの間、以下 の(1)から(3)までの事項の業務を新たに開始すること(当該業務を営 む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)を禁止すること。 (1)特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取引 法」という。)第2条第3項に規定する電話勧誘販売(以下「電話勧誘販売」 という。)に関する売買契約及び役務提供契約の締結について勧誘すること。 (2)電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約の申込みを受けること。 (3)電話勧誘販売に関する売買契約及び役務提供契約を締結すること。 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第23条の2第1項 4 処分の原因となる事実 (1)別紙2のとおり、株式会社ウィリング(以下「ウィリング」という。)に 対し、特定商取引法第23条第1項の規定に基づき、ウィリングが行う電 話勧誘販売に関する業務の一部を停止すべき旨を命じた。 (2)粟井義道は、ウィリングの代表取締役であり、かつ、ウィリングが停止 を命ぜられた業務の遂行に主導的な役割を果たしていた。 15