【消費者庁】訪問販売業者【Rセキュリティ株式会社及び株式会社鍵】に対する行政処分について
News Release 令和4年2月25日 特定商取引法違反の訪問販売業者2社に対する業務停止命令 (6か月)及び指示並びに当該業者の代表取締役に対する業務 禁止命令(6か月)について 〇 消費者庁は、鍵の開錠・修理等に係る役務の提供を連携共同して行う訪問 販売業者であるRセキュリティ株式会社(本店所在地:東京都品川区)(以 下「Rセキュリティ」といいます。)及び株式会社鍵(本店所在地:東京都 品川区)に対し、令和4年2月24日、特定商取引法第8条第1項の規定に 基づき、令和4年2月25日から令和4年8月24日までの6か月間、訪問 販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命 じました。 〇 併せて、消費者庁は、Rセキュリティ及び株式会社鍵に対し、特定商取引 法第7条第1項の規定に基づき、再発防止策を講ずるとともに、コンプライ アンス体制を構築することなどを指示しました。 〇 また、消費者庁は、Rセキュリティの代表取締役である藤原祥記(ふじわ ら しょうき)に対し、特定商取引法第8条の2第1項の規定に基づき、令 和4年2月25日から令和4年8月24日までの6か月間、Rセキュリティ に対して前記業務停止命令により業務の停止を命ずる範囲の業務を新たに開 始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含 みます。)の禁止を命じました。 1 処分対象事業者 (1)Rセキュリティ ア 名称:Rセキュリティ株式会社(ウェブサイト名:鍵のレンジャー) (法人番号:1010701017927) イ 本店所在地:東京都品川区平塚二丁目6番13号7F ウ 代 表 者:代表取締役 藤原 祥記 エ 設 立:平成18年10月2日 オ 資 本 金:1億円 カ 取 引 類 型:訪問販売 1 キ 取 扱 役 務:鍵の開錠・修理等 (2)株式会社鍵 ア 名称:株式会社鍵(ウェブサイト名:鍵のレスキュー) (法人番号:1010701027967) イ 本店所在地:東京都品川区平塚二丁目6番13号スバルビル7F ウ 代 表 者:代表取締役 藤原 祥記 エ 設 立:平成25年5月1日 オ 資 本 金:1000万円 カ 取 引 類 型:訪問販売 キ 取 扱 役 務:鍵の開錠・修理等 2 特定商取引法の規定に違反又は該当する行為 (1)契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為(特定商取引法 第6条第1項第5号) (2)訪問販売に係る役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を 拒否する行為(特定商取引法第7条第1項第1号) (3)訪問販売に係る役務提供契約の解除について迷惑を覚えさせる仕方で妨 げる行為(特定商取引法第7条第1項第5号の規定に基づく特定商取引に 関する法律施行規則第7条第1号) 3 消費者庁がした各行政処分の詳細は、以下の各別紙のとおりです。 別紙1:Rセキュリティに対する行政処分の概要 別紙2:株式会社鍵に対する行政処分の概要 別紙3:藤原祥記に対する行政処分の概要 2 【本件に関するお問合せ】 本件に関するお問合せにつきましては、消費者庁から権限委任を受けて消 費者庁と共に特定商取引法を担当している経済産業局の消費者相談室で承 ります。お近くの経済産業局まで御連絡ください。 なお、本件に係る消費者と事業者間の個別トラブルにつきましては、お話 を伺った上で、他機関の紹介などのアドバイスは行いますが、あっせん・仲 介を行うことはできませんので、あらかじめ御了承ください。 北海道経済産業局消費者相談室 011-709-1785 東北経済産業局消費者相談室 022-261-3011 関東経済産業局消費者相談室 048-601-1239 中部経済産業局消費者相談室 052-951-2836 近畿経済産業局消費者相談室 06-6966-6028 中国経済産業局消費者相談室 082-224-5673 四国経済産業局消費者相談室 087-811-8527 九州経済産業局消費者相談室 092-482-5458 沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室 098-862-4373 本件に係る消費者と事業者間の個別トラブルについて、相談・あっせんを 要望される場合には、以下の消費者ホットラインを御利用ください。 ○ 消費者ホットライン(全国統一番号) 188(局番なし) 身近な消費生活相談窓口を御案内します。 ※一部のIP電話、プリペイド式携帯電話からは御利用いただけません。 ○ 最寄りの消費生活センターを検索する。 http://www.kokusen.go.jp/map/index.html 3 (別紙1) Rセキュリティ株式会社に対する行政処分の概要 1 事業概要 Rセキュリティ株式会社(以下「Rセキュリティ」という。)は、株式会社 鍵と連携共同して、消費者宅等Rセキュリティ及び株式会社鍵の営業所等以外 の場所において、鍵の開錠・修理等に係る役務(以下「本件役務」という。) を有償で提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。)を締結している ことから、Rセキュリティが株式会社鍵と連携共同して行う本件役務の提供 は、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取引法」 という。)第2条第1項に規定する訪問販売(以下「訪問販売」という。)に該 当する。 Rセキュリティ及び株式会社鍵は、本件役務提供契約の締結について勧誘を するため、Rセキュリティが「鍵のレンジャー」、株式会社鍵が「鍵のレス キュー」及び「鍵の出張24時間センター」のウェブサイトをそれぞれ運営し ているほか、Rセキュリティは、株式会社鍵の110番・水道110番、株式 会社レスキュー、株式会社24時間救急車、株式会社110番及び株式会社1 10番救急車の名義で、それぞれ「鍵の110番24時間」、「鍵のラッキーセ ブン」、「カギの24時間救急車」、「カギの110番」及び「鍵の110番救急 車」の各ウェブサイト(以下これらのウェブサイトを総称して「本件各サイト」 という。)を運営することにより、消費者を誘引していたところ、Rセキュリ ティは、本件各サイトにより誘引した消費者からの問合せの電話を一括して受 けるコールセンター業務及び株式会社鍵が契約当事者として締結した本件役 務提供契約についての消費者からのクレームその他の問合せに対応する顧客 対応業務を、株式会社鍵は、本件役務提供契約の締結及び当該契約に基づく鍵 の開錠・修理等に係る役務提供業務をそれぞれ行っている。 2 処分の内容 (1)業務停止命令 Rセキュリティは、令和4年2月25日から令和4年8月24日までの 間、訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。 ア Rセキュリティが行う訪問販売に関する役務提供契約の締結について 勧誘すること。 イ Rセキュリティが行う訪問販売に関する役務提供契約の申込みを受け ること。 4 ウ Rセキュリティが行う訪問販売に関する役務提供契約を締結すること。 (2)指示 ア Rセキュリティは、株式会社鍵と連携共同して、特定商取引法第6条 第1項の規定により禁止される契約の解除に関する事項につき不実のこ とを告げる行為並びに同法第7条第1項第1号の規定に該当する訪問販 売に係る役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を拒否す る行為及び同項第5号の規定に基づく施行規則第7条第1号の規定に該 当する訪問販売に係る役務提供契約の解除について迷惑を覚えさせるよ うな仕方で妨げる行為をしている。かかる行為は、特定商取引法に違反 し、又は同法に規定する指示対象行為に該当するものであることから、 当該行為の発生原因について、調査分析の上検証し、再発防止策を講ず るとともに、コンプライアンス体制を構築(法令及び契約に基づく返金 及び解約の問合せ等に適切かつ誠実に対応することを含む。)し、これを Rセキュリティの役員及び従業員に、前記(1)の業務停止命令に係る 業務を再開するまでに周知徹底すること。 イ Rセキュリティは、株式会社鍵と連携共同して行う訪問販売により、 本件役務提供契約を締結しているところ、令和2年10月1日から令和 4年2月24日までの間にRセキュリティとの間で本件役務提供契約を 締結した全ての相手方に対し、以下の(ア)から(ウ)までの事項を、 消費者庁のウェブサイト(https://www.caa.go.j p/)に掲載される、Rセキュリティに対して前記(1)の業務停止命 令及び本指示をした旨を公表する公表資料を添付して、令和4年3月2 4日までに文書により通知し、同日までにその通知結果について消費者 庁長官宛てに文書(通知したことを証明するに足りる証票及び通知文書 を添付すること。)により報告すること。 なお、令和4年3月10日までに、契約の相手方に発送する予定の通 知文書の記載内容及び同封書類一式をあらかじめ消費者庁長官宛てに文 書により報告し承認を得ること。 (ア)前記(1)の業務停止命令の内容 (イ)本指示の内容 (ウ)下記4(1)の違反行為の内容 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第7条第1項及び第8条第1項 5 4 処分の原因となる事実 Rセキュリティは、以下のとおり、特定商取引法に違反し、又は同法に規 定する指示対象行為に該当する行為をしており、消費者庁は、訪問販売に係 る取引の公正及び役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがあ ると認定した。 (1)役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為(特定 商取引法第6条第1項第5号) Rセキュリティは、遅くとも令和2年10月以降、株式会社鍵と連携共 同して、訪問販売に係る役務提供契約の解除を妨げるため、実際には、本 件役務提供契約はクーリング・オフをすることができるにもかかわらず、 特定商取引法第5条の書面を受領した日から起算して8日以内に本件役務 提供契約のクーリング・オフを申し出た消費者に対し、「弊社の方では、あ の、クーリング・オフの方は受け付けられない形になってしまうんですが。」、 「金額の件について、クーリング・オフの受け付けは、ちょっとやはりやっ ぱり難しいんですけれども。」、「お客様からご依頼があって弊社の作業員の 方が伺っておりますので、こちらクーリング・オフというのが難しくなっ ておりまして。」、「当社としてはクーリング・オフは受け付けられないとい う形になっていますので。」などと、あたかも本件役務提供契約をクーリン グ・オフすることができないかのように告げている。 (2)役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を拒否する行為(特 定商取引法第7条第1項第1号) Rセキュリティは、遅くとも令和2年12月以降、特定商取引法第5条 の書面を受領した日から起算して8日以内に、適法に本件役務提供契約の 解除をした者に対し、正当な理由なく、本件役務提供契約に基づき受領し た金銭の一部を返還しないなど、本件役務提供契約の解除によって生ずる 債務の履行の一部を拒否した。 (3)訪問販売に係る役務提供契約の解除につき迷惑を覚えさせる仕方で妨げ る行為(特定商取引法第7条第1項第5号の規定に基づく施行規則第7条 第1号) Rセキュリティは、令和2年6月から同年8月までの間に、特定商取引 法第5条の書面を受領した日から起算して8日以内に書面により本件役務 提供契約のクーリング・オフをした消費者に対し、少なくとも約1か月半 もの長期間にわたり、消費者からの依頼を受けて訪問しておりクーリン グ・オフの適用除外に該当するため、クーリング・オフには応じられない 6 旨繰り返し主張するなど、訪問販売に係る本件役務提供契約の解除につい て迷惑を覚えさせるような仕方でこれを妨げた。 5 事例 【事例1】(役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為及 び役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を拒否する行為) 令和2年10月、自宅の鍵を失くし、「鍵を開けたい4,980円~」と表 示された、株式会社鍵が運営する「鍵のレスキュー」のウェブサイトを見て、 鍵の開錠について電話で問合せを行った消費者Aに対し、Rセキュリティの従 業員Zは、鍵の開錠に係る金額を告げなかった。Aは、当該ウェブサイトに表 示されていたような安価な料金から高くても2万円程度の料金で鍵開けを依 頼するつもりで、訪問を依頼した。同日、Rセキュリティから連絡を受けた株 式会社鍵の従業員Yは、A宅を訪問し、Aに対し、本件役務の対価を10万円 以上(消費税込み)とする鍵の開錠に係る本件役務提供契約の締結について勧 誘をし、Aとの間で、当該契約を締結した。Aは、親族から当該契約の金額が 高額であるとの指摘を受け、当該契約を締結した日の4日後、消費生活セン ターに相談の上、書面により当該契約についてクーリング・オフをした。 その後、令和2年10月及び同年11月、Rセキュリティの従業員Xは、A の相談を受けて同社に対し当該契約のクーリング・オフに応じるよう求めた消 費生活センターの担当者に対し、「弊社の方では、あの、クーリング・オフの 方は受け付けられない形になってしまうんですが。」、「金額の件について、 クーリング・オフの受け付けは、ちょっとやはりやっぱり難しいんですけれど も。」などと、当該担当者をして、かかる一連のXの発言をAに伝えさせ、あ たかも当該契約をクーリング・オフすることができないかのように告げた。 さらに、令和2年12月、株式会社鍵は、Aが書面によりクーリング・オフ をしていたにもかかわらず、Aとの間で、Aから受領した当該契約の対価の一 部を解決金として返金する旨の合意書の締結に応じさせ、Aに、受領した金銭 の一部の返金を行ったものの、正当な理由なく1年以上にわたり、残額を返金 しなかった。 【事例2】(役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為) 令和2年12月、車の鍵を失くし、Rセキュリティが運営する「鍵の110 番24時間」のウェブサイトを見て、鍵の作製について電話で問合せを行った 消費者Bに対し、Rセキュリティの従業員Wは、鍵の作製に係る金額について、 2万円から3万円程度の料金が目安となるが、現場で見積りを行ってから伝え る旨述べるのみで、具体的な金額を告げなかった。Bは、2万円から3万円程 7 度の金額を目安として鍵の作製を依頼するつもりで、車を駐車していた場所へ の訪問を依頼した。Rセキュリティから連絡を受けた株式会社鍵の従業員V は、同所を訪問し、Bに対し、本件役務の対価を10万円以上(消費税込み) とする鍵の作製に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をし、Bとの間 で、当該契約を締結した。当該契約を締結した日の3日後に書面によりクーリ ング・オフをし、その数日後に電話により問合せを行ったBに対し、Rセキュ リティの従業員Xは、「お客様からご依頼があって弊社の作業員の方が伺って おりますので、こちらクーリング・オフというのが難しくなっておりまして。」、 「当社としてはクーリング・オフは受け付けられないという形になっています ので。」などと、あたかも当該契約をクーリング・オフすることができないか のように告げた。 【事例3】(訪問販売に係る役務提供契約の解除につき迷惑を覚えさせる仕方で 妨げる行為) 令和2年6月、自宅の鍵を失くし、インターネットで検索して表示された電 話番号を見て、鍵の開錠について電話で問合せを行った消費者Cに対し、Rセ キュリティの従業員Uは、鍵の開錠に係る金額について現場で詳細な金額を案 内する旨述べるのみで、具体的な金額を告げなかった。Cは、手元にある現金 3万円を超えない程度の料金で鍵の開錠を依頼するつもりで、訪問を依頼し た。同日、Rセキュリティから連絡を受けた株式会社鍵の従業員Tは、C宅を 訪問し、Cに対し、本件役務の対価を10万円以上(消費税込み)とする鍵の 開錠に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をした。Cは、当該契約を締 結したものの、親族から当該契約の金額が高額であるとの指摘を受け、消費生 活センターに相談の上、当該契約を締結した日の7日後、書面により当該契約 についてクーリング・オフをした。 その後、令和2年6月から同年8月までの間に、Rセキュリティの従業員X 及び従業員Sは、Cの相談を受けて同社に対し当該契約のクーリング・オフに 応じるよう求め続けた消費生活センターの担当者に対し、「クーリング・オフ については、お客様ご依頼の場合は受け付けられないっていうふうに出ている ので、ちょっと弊社では受け付けられないです。」、「お電話で鍵開けの来訪 要請を頂きまして、お客様のご要請により、お伺いして鍵開けを対応しており ますので、クーリング・オフの適用外となりますね。」、「ちょっと私共とい たしましては、こちらの方で、電話であのー、来訪要請をいただいてお伺いさ せていただいておりますので、クーリング・オフはできないです。」などと、 Cから依頼を受けて訪問していることからクーリング・オフの適用除外に該当 するため、クーリング・オフには応じられないことを約1か月半もの長期間に 8 わたって繰り返し主張し続け、当該担当者をして、かかる一連のX及びSの発 言をCに伝えさせ、Cによるクーリング・オフを妨げた。 9 (別紙2) 株式会社鍵に対する行政処分の概要 1 事業概要 株式会社鍵は、Rセキュリティ株式会社(以下「Rセキュリティ」という。) と連携共同して、消費者宅等株式会社鍵及びRセキュリティの営業所等以外の 場所において、鍵の開錠・修理等に係る役務(以下「本件役務」という。)を 有償で提供する契約(以下「本件役務提供契約」という。)を締結しているこ とから、株式会社鍵がRセキュリティと連携共同して行う本件役務の提供は、 訪問販売(以下「訪問販売」という。)に該当する。 株式会社鍵及びRセキュリティは、本件役務提供契約の締結について勧誘を するため、Rセキュリティが「鍵のレンジャー」、株式会社鍵が「鍵のレス キュー」及び「鍵の出張24時間センター」のウェブサイトをそれぞれ運営し ているほか、Rセキュリティは、株式会社鍵の110番・水道110番、株式 会社レスキュー、株式会社24時間救急車、株式会社110番及び株式会社1 10番救急車の名義で、それぞれ「鍵の110番24時間」、「鍵のラッキーセ ブン」、「カギの24時間救急車」、「カギの110番」及び「鍵の110番救急 車」の各ウェブサイト(以下これらのウェブサイトを総称して「本件各サイト」 という。)を運営することにより、消費者を誘引していたところ、Rセキュリ ティは、本件各サイトにより誘引した消費者からの問合せの電話を一括して受 けるコールセンター業務及び株式会社鍵が契約当事者として締結した本件役 務提供契約についての消費者からのクレームその他の問合せに対応する顧客 対応業務を、株式会社鍵は、本件役務提供契約の締結及び当該契約に基づく鍵 の開錠・修理等に係る役務提供業務をそれぞれ行っている。 2 処分の内容 (1)業務停止命令 株式会社鍵は、令和4年2月25日から令和4年8月24日までの間、 訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。 ア 株式会社鍵が行う訪問販売に関する役務提供契約の締結について勧誘 すること。 イ 株式会社鍵が行う訪問販売に関する役務提供契約の申込みを受けるこ と。 ウ 株式会社鍵が行う訪問販売に関する役務提供契約を締結すること。 10 (2)指示 ア 株式会社鍵は、Rセキュリティと連携共同して、特定商取引法第6条 第1項の規定により禁止される契約の解除に関する事項につき不実のこ とを告げる行為並びに同法第7条第1項第1号の規定に該当する訪問販 売に係る役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を拒否す る行為及び同項第5号の規定に基づく施行規則第7条第1号の規定に該 当する訪問販売に係る役務提供契約の解除について迷惑を覚えさせるよ うな仕方で妨げる行為をしている。かかる行為は、特定商取引法に違反 し、又は同法に規定する指示対象行為に該当するものであることから、 当該行為の発生原因について、調査分析の上検証し、再発防止策を講ず るとともに、コンプライアンス体制を構築(法令及び契約に基づく返金 及び解約の問合せ等に適切かつ誠実に対応することを含む。)し、これを 株式会社鍵の役員及び従業員に、前記(1)の業務停止命令に係る業務 を再開するまでに周知徹底すること。 イ 株式会社鍵は、Rセキュリティと連携共同して行う訪問販売により、 本件役務提供契約を締結しているところ、令和2年10月1日から令和 4年2月24日までの間に株式会社鍵との間で本件役務提供契約を締結 した全ての相手方に対し、以下の(ア)から(ウ)までの事項を、消費 者庁のウェブサイト(https://www.caa.go.jp/) に掲載される、株式会社鍵に対して前記(1)の業務停止命令及び本指 示をした旨を公表する公表資料を添付して、令和4年3月24日までに 文書により通知し、同日までにその通知結果について消費者庁長官宛に 文書(通知したことを証明するに足りる証票及び通知文書を添付するこ と。)により報告すること。 なお、令和4年3月10日までに、契約の相手方に発送する予定の通 知文書の記載内容及び同封書類一式をあらかじめ消費者庁長官宛てに文 書により報告し承認を得ること。 (ア)前記(1)の業務停止命令の内容 (イ)本指示の内容 (ウ)下記4(1)の違反行為の内容 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第7条第1項及び第8条第1項 4 処分の原因となる事実 株式会社鍵は、以下のとおり、特定商取引法に違反し、又は同法に規定す 11 る指示対象行為に該当する行為をしており、消費者庁は、訪問販売に係る取 引の公正及び役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがあると 認定した。 (1)役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為(特定 商取引法第6条第1項第5号) 株式会社鍵は、遅くとも令和2年10月以降、Rセキュリティと連携共 同して、訪問販売に係る役務提供契約の解除を妨げるため、実際には、本 件役務提供契約はクーリング・オフをすることができるにもかかわらず、 特定商取引法第5条の書面を受領した日から起算して8日以内に本件役務 提供契約のクーリング・オフを申し出た消費者に対し、「弊社の方では、あ の、クーリング・オフの方は受け付けられない形になってしまうんですが。」、 「金額の件について、クーリング・オフの受け付けは、ちょっとやはりやっ ぱり難しいんですけれども。」、「お客様からご依頼があって弊社の作業員の 方が伺っておりますので、こちらクーリング・オフというのが難しくなっ ておりまして。」、「当社としてはクーリング・オフは受け付けられないとい う形になっていますので。」などと、あたかも本件役務提供契約をクーリン グ・オフすることができないかのように告げている。 (2)役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を拒否する行為(特 定商取引法第7条第1項第1号) 株式会社鍵は、遅くとも令和2年12月以降、特定商取引法第5条の書 面を受領した日から起算して8日以内に、適法に本件役務提供契約の解除 をした者に対し、正当な理由なく、本件役務提供契約に基づき受領した金 銭の一部を返還しないなど、本件役務提供契約の解除によって生ずる債務 の履行の一部を拒否した。 (3)訪問販売に係る役務提供契約の解除につき迷惑を覚えさせる仕方で妨げ る行為(特定商取引法第7条第1項第5号の規定に基づく施行規則第7条 第1号) 株式会社鍵は、令和2年6月から同年8月までの間に、特定商取引法第 5条の書面を受領した日から起算して8日以内に書面により本件役務提供 契約のクーリング・オフをした消費者に対し、少なくとも約1か月半もの 長期間にわたり、消費者からの依頼を受けて訪問しておりクーリング・オ フの適用除外に該当するため、クーリング・オフには応じられない旨繰り 返し主張するなど、訪問販売に係る本件役務提供契約の解除について迷惑 を覚えさせるような仕方でこれを妨げた。 12 5 事例 【事例1】(役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為及 び役務提供契約の解除によって生ずる債務の一部の履行を拒否する行為) 令和2年10月、自宅の鍵を失くし、「鍵を開けたい4,980円~」と表 示された、株式会社鍵が運営する「鍵のレスキュー」のウェブサイトを見て、 鍵の開錠について電話で問合せを行った消費者Aに対し、Rセキュリティの従 業員Zは、鍵の開錠に係る金額を告げなかった。Aは、当該ウェブサイトに表 示されていたような安価な料金から高くても2万円程度の料金で鍵開けを依 頼するつもりで、訪問を依頼した。同日、Rセキュリティから連絡を受けた株 式会社鍵の従業員Yは、A宅を訪問し、Aに対し、本件役務の対価を10万円 以上(消費税込み)とする鍵の開錠に係る本件役務提供契約の締結について勧 誘をし、Aとの間で、当該契約を締結した。Aは、親族から当該契約の金額が 高額であるとの指摘を受け、当該契約を締結した日の4日後、消費生活セン ターに相談の上、書面により当該契約についてクーリング・オフをした。 その後、令和2年10月及び同年11月、Rセキュリティの従業員Xは、A の相談を受けて同社に対し当該契約のクーリング・オフに応じるよう求めた消 費生活センターの担当者に対し、「弊社の方では、あの、クーリング・オフの 方は受け付けられない形になってしまうんですが。」、「金額の件について、 クーリング・オフの受け付けは、ちょっとやはりやっぱり難しいんですけれど も。」などと、当該担当者をして、かかる一連のXの発言をAに伝えさせ、あ たかも当該契約をクーリング・オフすることができないかのように告げた。 さらに、令和2年12月、株式会社鍵は、Aが書面によりクーリング・オフ をしていたにもかかわらず、Aとの間で、Aから受領した当該契約の対価の一 部を解決金として返金する旨の合意書の締結に応じさせ、Aに、受領した金銭 の一部の返金を行ったものの、正当な理由なく1年以上にわたり、残額を返 金しなかった。 【事例2】(役務提供契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為) 令和2年12月、車の鍵を失くし、Rセキュリティが運営する「鍵の110 番24時間」のウェブサイトを見て、鍵の作製について電話で問合せを行った 消費者Bに対し、Rセキュリティの従業員Wは、鍵の作製に係る金額について、 2万円から3万円程度の料金が目安となるが、現場で見積りを行ってから伝え る旨述べるのみで、具体的な金額を告げなかった。Bは、2万円から3万円程 度の金額を目安として鍵の作製を依頼するつもりで、車を駐車していた場所へ の訪問を依頼した。Rセキュリティから連絡を受けた株式会社鍵の従業員V 13 は、同所を訪問し、Bに対し、本件役務の対価を10万円以上(消費税込み) とする鍵の作製に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をし、Bとの間 で、当該契約を締結した。当該契約を締結した日の3日後に書面によりクーリ ング・オフをし、その数日後に電話により問合せを行ったBに対し、Rセキュ リティの従業員Xは、「お客様からご依頼があって弊社の作業員の方が伺って おりますので、こちらクーリング・オフというのが難しくなっておりまして。」、 「当社としてはクーリング・オフは受け付けられないという形になっています ので。」などと、あたかも当該契約をクーリング・オフすることができないか のように告げた。 【事例3】(訪問販売に係る役務提供契約の解除につき迷惑を覚えさせる仕方で 妨げる行為) 令和2年6月、自宅の鍵を失くし、インターネットで検索して表示された電 話番号を見て、鍵の開錠について電話で問合せを行った消費者Cに対し、Rセ キュリティの従業員Uは、鍵の開錠に係る金額について現場で詳細な金額を案 内する旨述べるのみで、具体的な金額を告げなかった。Cは、手元にある現金 3万円を超えない程度の料金で鍵の開錠を依頼するつもりで、訪問を依頼し た。同日、Rセキュリティから連絡を受けた株式会社鍵の従業員Tは、C宅を 訪問し、Cに対し、本件役務の対価を10万円以上(消費税込み)とする鍵の 開錠に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をした。Cは、当該契約を締 結したものの、親族から当該契約の金額が高額であるとの指摘を受け、消費生 活センターに相談の上、当該契約を締結した日の7日後、書面により当該契約 についてクーリング・オフをした。 その後、令和2年6月から同年8月までの間に、Rセキュリティの従業員X 及び従業員Sは、Cの相談を受けて同社に対し当該契約のクーリング・オフに 応じるよう求め続けた消費生活センターの担当者に対し、「クーリング・オフ については、お客様ご依頼の場合は受け付けられないっていうふうに出ている ので、ちょっと弊社では受け付けられないです。」、「お電話で鍵開けの来訪 要請を頂きまして、お客様のご要請により、お伺いして鍵開けを対応しており ますので、クーリング・オフの適用外となりますね。」、「ちょっと私共とい たしましては、こちらの方で、電話であのー、来訪要請をいただいてお伺いさ せていただいておりますので、クーリング・オフはできないです。」などと、 Cから依頼を受けて訪問していることからクーリング・オフの適用除外に該当 するため、クーリング・オフには応じられないことを約1か月半もの長期間に わたって繰り返し主張し続け、当該担当者をして、かかる一連のX及びSの発 言をCに伝えさせ、Cによるクーリング・オフを妨げた。 14 (別紙3) 藤原 祥記に対する行政処分の概要 1 名宛人 藤原 祥記(以下「藤原」という。) 2 処分の内容 藤原が、令和4年2月25日から令和4年8月24日までの間、次の業務 を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員とな ることを含む。)を禁止すること。 (1)特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取 引法」という。)第2条に規定する訪問販売(以下「訪問販売」という。) に関する役務提供契約の締結について勧誘すること。 (2)訪問販売に関する役務提供契約の申込みを受けること。 (3)訪問販売に関する役務提供契約を締結すること。 3 処分の根拠となる法令の条項 特定商取引法第8条の2第1項 4 処分の原因となる事実 (1)別紙1のとおり、Rセキュリティ株式会社(以下「Rセキュリティ」と いう。)に対し、特定商取引法第8条第1項の規定に基づき、同社が行う訪 問販売に関する業務の一部を停止すべき旨を命じた。 (2)藤原は、Rセキュリティの取締役(特定商取引法第8条の2第1項に規 定する役員)であり、かつ、同社が停止を命ぜられた業務の遂行に主導的 な役割を果たしていた。 15