ファインディ、D種価格ベースの推定評価額は約186億円──20.5億円の調達を登記で1円単位まで検算する
ファインディが2025年5月に発表したシリーズD 20.5億円は、登記上は1年あまり・4回に分かれて払い込まれていた。4回とも1株2,872円で1円単位まで一致。最後の3億円が2025年12月期の純資産にそのまま現れ、D種価格ベースの完全希薄化後の推定ポストマネー評価額は約185.6億円になる。

この記事のポイント
- 2025年5月に発表されたシリーズD 20.5億円は、登記上は 2024年6月から2025年6月までの4回 に分けて払い込まれていた(最後の1回は発表の後)。1株 2,872円 で、4回すべて「資本金の増加額×2=株数×2,872円」が 1円単位で一致 する
- 「期首の純資産 − 当期純損失 + その期に登記された払込額 = 期末の純資産」が5期連続で成立する。 2025年12月期は9.95億円の赤字だが、6月に入った最後の3億円があったために純資産は9.97億円で踏みとどまった
- D種の1株2,872円で評価すると、D種最終クローズ時点の完全希薄化後の推定ポストマネー評価額は 約185.6億円(2026年8月時点の新株予約権まで含めると約186.4億円)。ひとつ前のC種時点は約85.1億円で、1株の単価は330円→830円→1,530円→2,872円と4ラウンド連続で切り上がってきた
- 純損失は2期連続で約10億円だが、株主からの払込(資本剰余金)が累積損失を吸収しており 債務超過ではない。社会保険の被保険者数は2年5か月で247人から 507人へ倍増 した
- おまけにひとつ。この会社が 「創業」と呼ぶ年は、公式サイトの沿革が2014年2月、自社採用ページが2016年7月 と分かれている。プレスリリース末尾の定型文は2026年4月上旬に「2016年に創業した当社」から「2016年に事業を開始した当社」へ差し替えられた
エンジニア転職の「Findy」と、会社が「経営と開発現場をつなぐAI戦略支援SaaS」と呼ぶ「Findy Team+」を運営するファインディ株式会社は、2025年5月26日にシリーズDラウンド・総額20.5億円の調達を発表した。リリースはリード投資家を「JPインベストメント」と書き、注記でその出資主体を「JPSグロース・インベストメント投資事業有限責任組合」(JPインベストメント株式会社の子会社と三井住友トラスト・インベストメント株式会社の共同運営)と説明している。ほかに韓国のLB Investment(同社にとって日本初の投資と明記されている)、米国のCarbide Ventures、台湾のDarwin Venture Management、SMBCベンチャーキャピタル、ゼンリンフューチャーパートナーズ、インベストメントLab、オリックス、KDDI Open Innovation Fund 3号が引受先に名を連ねる。
このラウンド、登記簿の側から見るとずっと解像度が上がる。発表は1本のニュースだが、実際の払込は 1年あまり・4回 に分かれていた。そして4回とも、1株あたりの価格は2,872円ちょうど。各回の払込額と登記の資本金の増加額が、1円の狂いもなく噛み合う。
その検算から、この会社の現在地──決算に現れた最後の3億円、D種価格から逆算した推定評価額、ガバナンス整備の外形、倍増した人員──までを、履歴事項全部証明書(現行1通・閉鎖1通、2026年8月21日取得)と決算公告、厚生労働省の被保険者数データから整理する。
1. 20.5億円は「1年あまり・4トランシェ」で入った

登記のD種優先株式の記録は次の4行だ。
| 効力日 | 発行株数 | 資本金の増加 | 増加×2(払込額) |
|---|---|---|---|
| 2024年6月14日 | 421,308株 | +6億499万8,288円 | 12億999万6,576円 |
| 2024年9月18日 | 153,203株 | +2億1,999万9,508円 | 4億3,999万9,016円 |
| 2024年10月25日 | 34,819株 | +5,000万84円 | 1億168円 |
| 2025年6月30日 | 104,456株 | +1億4,999万8,816円 | 2億9,999万7,632円 |
| 合計 | 713,786株 | +10億2,499万6,696円 | 約20億4,999万円 |
登記の種類株式の内容欄には「D種優先株式の取得価額は1株につき2,872円」と明記されている。この単価に発行株数を掛けた額が、4回とも 資本金の増加額のちょうど2倍 になる。つまりこの4回については、払込額の半額が資本金に計上されたことが登記の数字から確認できる。合計は公表の20.5億円と符合する。約12.1億→4.4億→1.0億→3.0億という刻み方で、最初の払込は発表の1年近く前、最後の1回(3億円)は発表の約1か月後だったことが登記から分かる。
芸の細かい点がひとつある。D種の発行可能な枠は当初62万6,740株だったが、最終トランシェの直前、2025年5月14日に 71万3,800株へ増枠 する定款変更が入った。実際の発行は71万3,786株。結果として、枠は残り14株 まで使われた。
2. 最後の3億円は、決算にもそのまま現れている

決算公告を並べる。
| 期 | 期末 | 当期純損益 | 純資産 | 総資産 |
|---|---|---|---|---|
| 第6期 | 2019年12月期 | ▲0.26億円 | 2.08億円 | 3.06億円 |
| 第7期 | 2020年12月期 | ▲1.51億円 | 6.06億円 | 9.76億円 |
| 第8期 | 2021年12月期 | ▲2.56億円 | 3.50億円 | 8.36億円 |
| 第9期 | 2022年12月期 | ▲3.92億円 | 14.59億円 | 22.40億円 |
| 第10期 | 2023年12月期※ | ▲4.55億円 | 10.04億円 | 21.64億円 |
| 第11期 | 2024年12月期 | ▲10.62億円 | 16.92億円 | 33.05億円 |
| 第12期 | 2025年12月期 | ▲9.95億円 | 9.97億円 | 31.78億円 |
ここに、登記から復元した払込額を重ねる。すると「期首の純資産 − 当期純損失 + その期に登記された払込額 = 期末の純資産」が、5期連続で成立する。
| 期 | 期首純資産 | 当期純損益 | 登記から復元した払込 | 計算値 | 公告の期末純資産 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第8期 | 6.06億円 | ▲2.56億円 | ─ | 3.50億円 | 3.50億円 |
| 第9期 | 3.50億円 | ▲3.92億円 | C種 15.00億円 | 14.58億円 | 14.59億円 |
| 第10期 | 14.59億円 | ▲4.55億円 | ─ | 10.04億円 | 10.04億円 |
| 第11期 | 10.04億円 | ▲10.62億円 | D種①②③ 17.50億円 | 16.92億円 | 16.92億円 |
| 第12期 | 16.92億円 | ▲9.95億円 | D種④ 3.00億円 | 9.97億円 | 9.97億円 |
最後の行が効いている。2025年12月期は9.95億円の赤字だが、期末の純資産は9.97億円で踏みとどまった。6月30日に払い込まれた最後の3億円がなければ、同じ損失で純資産は約7億円まで減っていた計算になる。 発表から1か月遅れて入ったこの3億円は、その年の決算にちゃんと現れている。
これはあくまで純資産の会計上のブリッジであって、その3億円を何に使ったかを示すものではない。ただ、「総額20.5億円」という1本の発表が、いつ・どの期の純資産に効いたかは、登記と公告を突き合わせればここまで分かる。
※ 第10期の基準日について。 収録している公告データでは第10期の基準日が2023年3月31日となっている。ただし第9期が2022年12月期、第11期が2024年12月期であること、そして上の純資産のつながり(14.59 − 4.55 = 10.04)が合うことから、この公告は 2023年12月期のもの とみて矛盾がない。事業年度は登記事項ではないため、登記から決算期そのものを確認することはできない。
もうひとつ、2024年12月期は同じ第11期の公告が2回出ている。 2025年5月16日掲載(純損失10.56億円・純資産16.98億円)と、2026年4月30日掲載(純損失10.62億円・純資産16.92億円)である。本稿は後から出た2026年4月30日付の数値を採用した。再公告の理由は公表されていない。
損失の規模は2024年に10億円台へ乗り、2期連続でその水準にある。ただし純資産は9.97億円のプラスで、債務超過ではない。累積損失を上回る払込資本が残っているためだ。ただし純資産は1年で16.92億円から9.97億円へ4割減っており、同じペースの損失が続けばさらに薄くなる(純資産は帳簿上の数字であり、現預金の残高ではない)。損失の内訳は公告からは分からない。なお会社がシリーズDの資金の使い道として挙げているのは、2025年5月26日の発表によれば「プラットフォームの強化」「グローバル進出本格化」(インドに続き韓国・台湾へ)「生成AI活用を推進するプロダクトの開発」の3つである。なお 同じ期間に社会保険の被保険者数は247人から507人へ倍増している(第5章)。両者を結ぶ根拠はないが、10億円規模の損失と人員の倍増が同じ時期に起きていることは、公開データから並べて言える。
3. 単価は4ラウンド連続で切り上がり、D種価格で見た評価額は85億円から186億円へ

優先株式の単価を登記から並べると、きれいな階段になる。
| 種類 | 発行時期 | 株数 | 1株あたり | 払込総額 |
|---|---|---|---|---|
| A種 | 2019年頃※ | 606,000株 | 330円 | 約2.0億円 |
| B種 | 2020〜2022年※ | 662,650株 | 830円 | 約5.5億円 |
| C種 | 2022年5月 | 980,392株 | 1,530円 | 約15.0億円 |
| D種 | 2024年6月〜2025年6月 | 713,786株 | 2,872円 | 約20.5億円 |
※A種・B種の正確な発行日は登記の表示期間外で特定できない(計算方法欄参照)。
優先株式による調達の累計は 約43.0億円。会社発表の「累計調達額43億円」と一致する。B種からC種で1.8倍、C種からD種で1.9倍と、一度も下げずに単価を切り上げてきた。
この単価に、その時点の株式数を掛ける。D種最終クローズ(2025年6月30日)時点の発行済株式595万6,828株と、同時点で現存していた新株予約権50万7,095株を合わせた全株式数で、約185.6億円。これが、直近の値付けにもとづく 完全希薄化後の推定ポストマネー評価額 である。発行済株式だけなら約171.1億円、その後2025年11月〜12月に発行された新株予約権まで含めた2026年8月時点の株式数なら約186.4億円になる。種類株式ごとの優先権の差は反映していないため、あくまで単価×株数の推計である。
ひとつ前のC種クローズ(2022年5月10日)時点まで遡ると、同じ計算で 約85.1億円。3年でおよそ 2.2倍 になった計算だ(C種時点の新株予約権の数は過小の可能性があり、この倍率は上限側である。計算方法欄参照)。ただし、この倍率をそのまま「会社が2.2倍成長した」とは読めない。新株を発行すればポストマネーの評価額は機械的に大きくなるからだ。1株の単価は1,530円→2,872円で1.9倍、そこにD種で71万株を発行したぶんが乗って2.2倍になっている。なおA種・B種の時点は、当時の発行済株式総数が登記の表示期間外で復元できず、評価額を出せていない(グラフに点がないのはこのため)。
なお、増資のたびに膨らんだ資本金は2022年12月・2024年12月・2025年12月の3回、期末前に1億円へ減らされている。これは純資産の中で科目を移す処理で、会社から現金が出ていくわけではない。資本金1億円という数字だけを見ると、43億円を集めたこの会社の規模は読み取れない。
4. ガバナンス整備の現在地──機関設計は「監査役会」まで
登記簿には、体制整備の足跡が残っている。
- 2020年1月30日:取締役会設置・監査役設置。株式の譲渡承認機関を取締役会へ変更
- 2024年4月1日:監査役会設置会社へ移行。監査役は3名
- 会計監査人(監査法人)の設置登記は 確認できない
登記から言えるのはここまでである。会社法上の会計監査人設置会社であることが登記上確認できない、というだけであって、監査法人によるIPO準備監査を受けていないことを意味するわけではない(任意監査は登記事項ではない)。
会社側の発信も見ておく。2026年1月19日の役員体制の発表では、監査役3名(うち常勤1名、3名とも社外) が公表されている。監査役会設置会社の要件と整合する陣容だが、会社が「監査役会設置会社」という語を使っている公表は見当たらない。契約監査法人を明かした公表もない。一方で、同社は自社の採用ページで「IPO準備中の急成長スタートアップ」「IPOを目指す上で内部監査体制の構築が重要なフェーズ」と書いている。プレスリリースではなく採用ページでの記述で、上場申請の有無・時期・主幹事についての公表はない。
新株予約権は17シリーズ・現存53万4,615株相当が発行されており、全株式数に対する比率は8.2%。新株の発行として確認できる行使は、一度も登記されていない(普通株式299万4,000株は2022年5月から動いていない。ただし行使の際に新株ではなく自己株式を交付した場合は発行済株式数が増えないため、登記だけでは行使ゼロまでは言い切れない)。直近のシリーズ(2024年10月〜2025年12月発行)の行使価額は1,800円で、D種の2,872円を下回る。ただし新株予約権と優先株式では取得する者も権利の内容も異なるため、この価格差だけから企業価値を論じることはできない。
5. 被保険者数は2年5か月で倍増、507人に

社会保険の被保険者数は2024年3月の247人から2026年8月には 507人 へ、2年5か月で2.05倍になった(社会保険の加入者数であり、会社が公表する従業員数とは集計範囲が異なる)。
事業側の指標も伸びている。厚生労働省の人材サービス総合サイトに同社が登録している有料職業紹介の実績では、就職者数が 情報登録年度・令和2年度の120人から令和7年度の879人 へ増えた(令和3年度330人、4年度551人、5年度566人、6年度764人)。
サービスは、2026年1月の会社発表時点でFindy(転職)、Findy Freelance(フリーランス)、Findy Team+(AI戦略支援SaaS)、Findy Tools(開発ツールのレビューサイト)、Findy Conference(テックカンファレンス)の5つ。同月の事業戦略発表では生成AI関連の新規事業として Findy Insights、Findy AI+、アーキテクチャ壁打ちAI、Findy AI Career の4本を挙げ、「2028年までに累計登録企業数1万社」という目標を掲げている(同発表時点の累計会員登録数は26.7万人、登録企業数は4,000社超)。
6. 前身は「メーカーズベース」──「創業」の年が、公式発信の中で割れている
最後に沿革をひとつ。閉鎖登記簿によれば、この法人は2014年2月14日に「メーカーズベース株式会社」として渋谷区桜丘町で設立され、2016年6月29日にファインディ株式会社へ商号変更した。現在の中核である職業紹介事業・労働者派遣事業が定款の目的に加わったのは 2017年1月20日 である。
面白いのは、この会社が「創業」をいつと呼ぶかが、同社自身の公式発信の中で分かれている ことだ。
- コーポレートサイト の会社概要は「設立 2014年2月(本格的な事業開始は2016年7月)」。沿革の最も古い項目は「2014 / 2月 ファインディ株式会社 創業」で、英語版も "2014 … Founded Findy Inc." と書いている
- 一方、自社の採用ページ(同社が使う採用管理システム上の企業情報欄)は、「設立年月」というラベルに「創業:2016年7月」と入れている。資本金も従業員数も2026年1月時点の同じ値が載っているので、両方が現行の表記として並存している
- プレスリリース末尾の定型文 は、長く「2016年に創業した当社」だった。ところが2026年4月上旬にこれが「2016年に事業を開始した当社」へ差し替えられている。4月6日と9日は旧表記、7日と10日は新表記と数日間混在したのち、4月15日以降は新表記で一貫している(訂正を告げる公表は見当たらない)
- 2026年1月21日の事業戦略発表は、本文で「事業開始から10年目を迎え」と書き、末尾の定型文では「2016年に創業した当社」と書いている。どちらも2016年起点なので矛盾ではないが、同じ文書のなかで「事業開始」と「創業」が同じ年を指して使われている。両語が事実上の同義で使われてきたことがうかがえる
登記の起点は2014年、Findyという事業の起点は2016年。どちらを「創業」と呼ぶかで、会社の年齢が2年変わる。 同社の発信はその2つを行き来してきたことになり、2026年4月の書き換えは「創業」を「事業を開始した」に言い換えることで揺れを整理したようにも読める。
創業者で代表取締役の山田裕一朗氏は、同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業・ボストン コンサルティング グループを経て2010年に創業期のレアジョブへ入社し、執行役員として人事・マーケティング・ブラジル事業などを担当した(会社のボードメンバーページによる)。本人は2025年5月のnoteで「起業して9年」と書いており、こちらは2016年起点である。本店は渋谷桜丘→神宮前→西五反田→北品川→大崎と5か所目。単価を切り上げながら43億円を集め、被保険者数を倍にし、監査役会まで整えた。今後、種類株式や新株予約権、機関設計が登記簿の上でどう変わるかが、次の資本政策を読む材料になる。
計算方法(Methodology)
- 財務数値は確認できた決算公告8件に基づく。他に公告があっても収録できていない可能性がある。売上高・利益の内訳は全期間で開示されていない
- 第11期(2024年12月期)は同じ期について公告が2回出ている。2025年5月16日掲載(純損失10億5,600万円・純資産16億9,800万円)と2026年4月30日掲載(純損失10億6,200万円・純資産16億9,200万円)で、総資産は33億500万円で同じ。本稿は後から出た2026年4月30日付の数値を採用した。再公告の理由は公表されておらず、訂正公告であるとも確認できていない
- 第10期の公告は、収録データ上の基準日が2023年3月31日となっている。ただし第9期=2022年12月期・第11期=2024年12月期という期番号と、純資産のつながり(14.59億円 − 4.55億円 = 10.04億円)が合うことから、本稿では2023年12月期として扱った。事業年度は登記事項ではないため登記からは確認できない
- 「期首純資産 − 当期純損失 + その期に登記された払込額 = 期末純資産」の検算は、第8期から第12期まで5期分を行い、第9期に0.01億円の差(端数処理とみられる)が出たほかは一致した
- 本記事の払込額は、一般則からの推定ではなく実測である。 会社法は「払込額の2分の1を超えない額は資本金に計上しないことができる」と定めるだけで、常に半々になるわけではない。本稿では、登記の資本金増加額と、登記に記載された種類株式の取得価額・発行株数を突き合わせ、払込額の半額が資本金に計上されたことを確認できたラウンドについてのみ「資本金増加額×2」を払込額として扱っている
- D種は4トランシェすべてで「発行株数×2,872円 = 資本金増加額×2」が1円単位で成立する。第1トランシェ 421,308株×2,872円=12億999万6,576円(資本金増6億499万8,288円)、第2 153,203株=4億3,999万9,016円(同2億1,999万9,508円)、第3 34,819株=1億168円(同5,000万84円)、第4 104,456株=2億9,999万7,632円(同1億4,999万8,816円)。合計713,786株×2,872円=20億4,999万3,392円
- A種330円・B種830円・C種1,530円も同様に登記記載の取得価額。A種は2020年4月11日の株式分割(1株→2,000株)前の発行(分割前303株)、B種は分割後の発行と判定した(662,650株が2,000で割り切れないため)。正確な発行日は履歴事項全部証明書の表示期間外で特定できない
- 本稿の主軸は D種最終トランシェ(2025年6月30日)時点の完全希薄化後の推定ポストマネー評価額 約185.6億円(発行済株式5,956,828株+同時点で現存していた新株予約権507,095株=6,463,923株×2,872円)。発行済株式のみなら約171.1億円。2026年8月時点で現存する新株予約権534,615株(2025年6月30日より後に発行された分を含む)を加えた6,491,443株で計算すると約186.4億円になる。いずれも2025年6月のD種価格を基準にした値であり、その後の事業や市況を反映した現在の企業価値ではない。 優先株式の優先権・取得条件の差も反映していない
- C種時点の約85.1億円は、C種クローズ(2022年5月10日)時点の発行済株式5,243,042株+新株予約権319,621株=5,562,663株×1,530円。この新株予約権の数は 過小になっている可能性がある — 履歴事項全部証明書には請求時点から一定期間より前に抹消された事項が載らないため、2022年5月より前に全部消滅したシリーズがあれば含まれない。A種・B種の時点は当時の発行済株式総数そのものが表示期間外で復元できず、評価額を算出していない
- 新株予約権の現存数は登記の個数変更履歴を17シリーズ分復元した現存ベース。第1回・第2回は株式分割にともない1個あたりの目的株式数が2,000株に調整されており、個数ではなく株数で集計した
- 減資3回(2022年12月・2024年12月・2025年12月)はいずれも株式数の変動を伴わない無償減資。目的は公表されていない
- 従業員数は社会保険の被保険者数(厚生労働省データ)。就職者数は厚生労働省の人材サービス総合サイトに同社(許可番号 13-ユ-308478)が登録している情報による。同サイトの列見出しは「情報登録年度」で、これが実績年度を指すのか登録年度を指すのかはサイトの凡例からは確認できなかったため、本稿では年度表記のまま記載している
- 「創業」の表記の割れは、2026年8月23日時点のコーポレートサイト(和文・英文)、自社採用ページ、およびコーポレートサイトのニュース欄に掲載されたプレスリリース末尾の定型文を時系列で確認した結果による。定型文の差し替え時期(2026年4月上旬)も同じ方法で特定した
- シリーズDの引受先・リード投資家の表記は、2025年5月26日付の会社発表による。「JPインベストメント株式会社の子会社」が共同運営者とされているが、その子会社の社名はリリースに記載がない
ファクトシート
- 商号:ファインディ株式会社(2016年6月29日にメーカーズベース株式会社から商号変更)
- 設立:2014年2月14日(「創業」の表記は公式サイトの沿革が「2014年2月」、自社採用ページが「2016年7月」で分かれる)
- 本店:東京都品川区大崎一丁目2番2号(2024年4月30日移転)
- 代表者:代表取締役 山田裕一朗
- 決算期:12月末
- 資本金:1億円(2025年12月26日以降)