COMPALYZE JOURNAL — アーカイブ

2026年7月の記事

2026年7月に公開した分析記事 22 本。

LINE WORKSの決算を数字で解剖 ─ ビジネスチャットの黒字と、総資産の6割を占めるに至った固定資産の正体

LINE WORKSの決算公告8期を分析。ビジネスチャットが2021年に営業黒字化する一方、固定資産が総資産の2%から60%(約140億円)へ急拡大。その正体である2023年のLINEのAIカンパニー事業承継まで、数字で解剖する。

上場企業の本社はどこにあるか ― 本社地図と「東京一極」の輪郭

日本に証券コードを持つ上場会社はおよそ3,900社。その本社を登記の都道府県でならべると東京都が54.6%を占めた。日本の登記法人全体の東京シェア23.5%の約2.3倍だ。さらに港区・千代田区・中央区の都心3区だけで上場企業の30.8%が集中する。一方で東京以外に本社を置く上場企業も45.4%ある。市場区分・業種で違う立地と、地方に残る上場企業の層を、登記と上場銘柄から読む。

日本トレカセンターの決算を数字で解剖 ─ ネットオリパで2年、当期純利益10倍・純資産20倍・自己資本比率37→63%

ネットオリパ売上No.1を掲げる日本トレカセンターの決算公告と登記を突き合わせる。2023年11月期→2025年11月期の2年で当期純利益2.24億→23.59億円(10.6倍)、純資産2.33億→43.64億円(18.8倍)、自己資本比率37.3%→62.9%。A種・B種優先株で累計約8.2億円を調達(推定)し、登記から復元した推定時価総額は約58億→約132億円へ。ジヘン・メディアリーを取り込む「経営者・機能のM&A」も含め、急成長の中身を数字で解剖する。

知財を持つ会社は誰か ─ 特許は1,000社に8割集中、商標は31.6万社へ広がる

特許・実用新案・意匠・商標あわせて約2,829万件の知財のうち、出願人を法人番号でたどれた分を集計すると、保有する会社は387,007社。だがその内実は一様ではない。商標は31.6万社に広く薄く行き渡り中小・サービス業まで届く一方、特許は法人にひもづいた分の上位1,000社が8割を抱え、製造業・大企業に厚く集中する世界だった。『裾野の広い商標』と『集中する特許』── 登記の一段下で知財保有を地図にする。

LayerXの決算を数字で解剖 ─ 粗利率75%を上回る販管費104億、カード決済で膨らむバランスシート、社保で追う3年3.3倍の増員

LayerXの決算公告の損益計算書・貸借対照表の要旨と社会保険の被保険者数から、2026年3月期(第8期)の中身を数字で追う。粗利率は約75%と厚いが販管費104億が売上91億を上回り営業損失36億(2026年3月期)。カード決済で流動資産・負債が両建て膨張し、従業員は3年で225→740人へ。前回記事の続報。

会社は自分をどう名乗るか ─ 502万社の社名に見る「説明型」と「ブランド型」、日本一多い社名は「アシスト」

全国502万社の社名を分析。社名は『○○建設』のような説明型と、カタカナ造語のブランド型に分かれる。漢字主体は46.8%まで下がり、カタカナ31%・英字17%が『脱・漢字』を進める。日本一多い社名はアシスト(全国1,603社)。カタカナ率は情報技術56%↔農業19%、東京38%↔高知19%。社名は業種と地域を映していた。

会社が名前を変えるとき ─ 商号変更22.6万件、3社に1社は本店も動かしていた

会社は事業転換・世代交代・心機一転で登記の商号を書き換える。2015年10月〜2026年6月の商号変更は約22.6万件・延べ20.7万社、毎年およそ2万社が改名を続ける。最多は旧名の面影を残さない『全面刷新』37.9%、次いで英字化・カナ化の『脱・漢字』。名前を変えるとき3社に1社は近い時期に本店所在地も動かし、業種別では金融・保険が改名率20.6%で突出、設立10〜40年の中堅期にピークを示す山型の傾向もある。登記の商号変更履歴から会社の節目を読む。

お絵かき講座「パルミー」の10年決算 ─ DeNA・朝日新聞社から凸版グループの子会社へ、優先株もストックオプションも発行しなかった帳簿

イラスト学習「パルミー」の運営会社は2016年にDeNA・朝日新聞社らから調達し、2019年にTOPPANグループのBookLiveが子会社化(親会社の有報では議決権51%)。優先株もSOも発行せず、登記と決算公告から復元した2017年増資時点の推定評価額は約4.3億円。自己資本比率95%・無借金の子会社決算を読む。

決算公告15.8万社の2割が債務超過 ─ ただし「状態」でなく「通り道」。抜け出す4割・沈む6割を業種別に追う

決算公告を確認できた約15.8万社の2割(20.0%)が直近で債務超過。だが『率』は一時点の写真にすぎない――任意の年でみれば10〜11%で、いったん債務超過になるとそれが最後の公告になりやすい。2020-22に債務超過だった会社のその後は回復13%・継続19%・沈黙68%、回復率は情報技術49%↔旅行・観光34%。山は設立6-10年。債務超過を『状態』でなく『通り道』として業種別に追う。

人口あたり起業が多い県、3位は沖縄 ─ ただし「テック集積」ではなく「観光×合同会社」の密度だった

人口10万人あたり新設法人(2021-25)は東京1,421・大阪805に次ぎ沖縄が706社で全国3位。だが沖縄の起業はテック集積でも短命でもなく、合同会社39.9%・観光系は全国の約4.3倍・名目本店の集中という『観光×軽い器』型の密度だった。福岡・京都=事業型との性格差まで、登記データで読む。