
iCARE、資金調達時119億円から取得価格ベース約50億円へ ── オムロン傘下までの14年
iCAREの推定評価額は、2022年の資金調達価格からの逆算で約119億円。2025年のオムロンによる全株取得の契約価格を基礎にすると約50億円。二つの物差しと登記の分配条項から、Carely運営元の14年と出口の実像を解剖する。
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2026年8月の分析記事 27 本。
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iCAREの推定評価額は、2022年の資金調達価格からの逆算で約119億円。2025年のオムロンによる全株取得の契約価格を基礎にすると約50億円。二つの物差しと登記の分配条項から、Carely運営元の14年と出口の実像を解剖する。

完全子会社化が行われた2026年3月期(8ヶ月変則)に、iCAREは確認できた決算公告で初の黒字となる純利益9,002万円を計上。役員8名の一斉退任、優先株262万株の一本化、パーソルの健診事業承継の公告まで、登記と公告で跡づける。

先週(8月8日〜14日)の資金調達は6件、公表額の合計は25.01億円。うち5件は、出し手と調達企業のあいだに資金以外の事業上の接点や従前からの関係があった。銀行顧客へのサービス提供、設備のファイナンス、AI創薬のPoC、就労支援との協業、前ラウンドからの継続。

2026年8月1日(土)から8月7日(金)までの1週間に公表された、未上場企業の資金調達に関する発表を、決算公告・従業員数・登記とあわせて読む。

LegalOn Technologiesの2026年3月期末の純資産21.34億円は、株主資本▲11.48億円と新株予約権32.81億円に分かれる。純資産を押し上げたのは、1個も転換されていないJ-KISS型新株予約権3,260個=32.60億円だった。決算公告と登記から資本の中身を読む。

先週の未上場企業の資金調達は21件・20社、金額を公表した9件の合計は84.5億円。決算公告を確認できた11社のうち、損益が読める9社はすべて当期純損失で、4社は純資産がマイナスだった。調達額の裏側を公告・被保険者数・登記で見る。

ふるさとチョイスを運営するトラストバンクは、決算公告8期分で335.58億円を稼いだ。だが直近の純資産は105.17億円にとどまる。差は親会社チェンジホールディングスへの配当247.67億円で、3期とも親会社の開示金額と公告からの逆算が一致した。

医療AIのUbieは2025年12月期に25.03億円の損失を出したが、同じ期に16.92億円の資本が入り、純資産の目減りは8.11億円にとどまった。流動比率はむしろ157%から185%へ改善している。エクイティと融資の両方を引き続けている会社の貸借対照表を、決算公告と登記から読む。

2025年8月、HelpfeelはシリーズEで26億円を会社に入れた。2026年7月にはストックオプションのセカンダリーで、社員に上場を待たない換金機会をつくった。投資家の株と社員のオプションの水準は、この5年で2.4倍から3.4倍へ開いている。

CO2可視化のアスエネは、2025年9月期に流動資産が33.89億円減り、固定資産が30.55億円増えた。総資産に占める固定資産の比率は12.7%から56.1%へ。同じ2年でM&A・事業承継が8件あり、うち1件は三井住友銀行が自社のCO2算定クラウドを会社分割で渡し、同時に株主になった取引だった。

Sakana AI の優先株は米ドル建てだった。B種1株214.5718ドルから、全株式数ベースの推定評価額(上場企業の時価総額に相当)は約3,970億円。一方で総資産の8割を占める固定資産は研究成果ではなく、研究者の知識もモデルも会計上は資産にならない。

Preferred Networks の第11期決算公告は、前期末から17か月あいている。当期純損失78億4,381万円をどう読むか。A種優先株式による200億円の払込と4回の減資を、決算公告と登記から復元した。